解離性同一性障害の彼女と僕
 
スポンサードリンク



解離性同 一性障害を治すということの考え方


解離性同一性障害を治すというということには、色々な見方があると思いますが、
最近は、解離のお医者さんの間でも、人格を一つに統合するということは、
あまり重要視されないようです。


ひとによって様々な苦しい症状があると思います。
多くの解離の方にとって、それは、人格が交代することではなく、他のさまざまな症状です。
個人差があると思いますが、例えば、


・頻繁に襲ってくるフラッシュバック、

・発狂してしまいそうな不安感や恐怖感、

・自分は生きていてはいけないという感覚、

・何日もの間一睡もできないほどの、重度の不眠症、

・摂食障害(拒食と過食、過食嘔吐)

・毒親の精神的支配、偏頭痛、などです



人格の統合は、それらが回復し たあとに、最後に考えること。

もしくは、それらが回復したあとに、自 然についてくるようなものだと思います。
人格に関して治療は、人格の統合よりも、まずは
人格同士が協力できるようになることが大切です。


人格が複数、心の中に内在している状態でも、人格たちの総意で、
ひとりのしっかりした人格が、主人格として日常生活を大きな支障なく送るのであれば、
それは、障害とはいえず、治ったととらえてもいいのではないかと思います。


解離性同一性障害が完治したとテレビに出ていたビリーミリガンさんも、
人格が完璧に統合したわけではなく、
副人格たちは、内在しているが、皆が協力し合って落ち着いている、
といったような状態なようでした。


どの人格も心の傷が癒されて、統合しても大丈夫
という状態で、統合できるのなら
それが一番であるのかと思いますが、


人格たちが抱えている、生命を脅かすほどの莫大なトラウマを、
短い人生の中で、すっかり解消しようというのは、きっと無理があるので、
人格は残しつつ、日常生活に支障がないような状態を目指すのが、
現実的な治療なのではないかと思います。


<追記>
安心できる環境や、人間関係が整った状態での回復の過程では、
むしろ、今まで表に出てこなかった人格が、
より頻繁に出てくることもあるような気がします。


ひどい記憶と心の傷を抱えすぎて、表に影響を与えないようにと、
心の奥底でひっそりと眠っていて、とても表に出られなかった人格が、
安心できる環境になって、意識に近いところまで浮かんでくる、
というようなことも、あるかもしれません。


そういったときは、治療的には大きなチャンスとなる反面、
とても不安定で危うい状態になりやすいので、とても注意が必要だと思います。

スポンサードリンク





解 離性同一性障害の彼女と僕 トップへもどる

Copyright (C) 解離性同一性障害の彼女と僕 All rights reserved 

inserted by FC2 system